SFTSとは
■SFTS(重症熱性血小板減少症候群)
SFTSウイルスを保有しているマダニに咬まれることにより感染し、犬や猫だけでなく、人にとっても危険な感染症です。
最悪の場合、死に至ることもあります。
SFTSに感染した場合の症状
犬・猫 | 人 | |
症状 | 発熱、活動性低下、食欲低下・廃絶、嘔吐など | 初期症状は発熱、筋肉痛、頭痛、消化器症状(嘔吐、腹痛、下痢)など |
臨床所見 | 血小板減少、白血球減少、総ビリルビン値の上昇、黄疸など | 血小板減少症、白血球減少症が特徴的に認められ、肝酵素、電解質異常を伴うことが多い |
経過 | 急性疾患であり、発症から数日内に重症化、死亡することもある | 潜伏期間は6日~2週間程度 |
出典:IASR Vol.40 p116~117:2019年7月号「動物におけるSFTSV感染の疫学調査」
※イヌに関する詳細な発生状況は不明であるが、ネコと同様であると考えて良いと思われる。

SFTSのリスク
全国へ広がるSFTSの被害
SFTSのリスクは西日本が中心ですが、人や動物の移動によって全国に広がっています。
SFTSの原因となるマダニの種類によっては、年間通して活動しているものもあり、注意が必要です。
人への被害は2019年12月までに全国で497症例が報告され、うち70人が死亡しています※。
※国立感染症研究所HPより(2019年12月25日現在)

一年を通して確認されているSFTSの被害
月別のSFTS発生件数

SFTSによる致死率
犬…29% 猫…60~70% 人…20%
犬の致死率は猫よりも低いですが、感染犬はウイルスを排泄している可能性があります。
参考・引用元:国立感染症ホームページ重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
IASR Vol.40、No.7(No.473)、P118 -119 July2019
厚生労働省ホームページ「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&A」
愛犬、愛猫を守るための対策
SFTSに対する特効薬はありません。唯一の対策は...「通年のマダニ対策」です!
<マダニ対策例>
犬 | 猫 | 人 |
●散歩後のマダニチェック ●散歩後のブラッシング ●駆除薬の定期的な投与 |
●散歩後のマダニチェック ●散歩後のブラッシング ●野良猫が近くにいるかチェック ●駆除薬の定期的な投与 |
●忌避剤、防御服 ●野外では肌を露出しない |
・首にはタオルを巻くかハイネックのシャツ着用
・ハイキングなどで山林に入る場合は、ズボンの裾に靴下を被せる
・シャツの袖口は軍手や手袋の中に入れる
・シャツの裾はズボンに入れる
・農作業や草刈りなどでズボン裾は長靴の中に入れる
※国立感染症研究所HP「マダニ対策、今できること」より
