皮膚のアレコレ〜皮膚のブツブツ〜

皮膚にできたブツブツの中には炎症細胞(好中球)が集まっています。
炎症細胞が集まったものを膿といい、様々なきっかけで増殖した病原体(特に細菌)を攻撃することで膿が溜まります。
まれな原因として免疫異常・腫瘍でブツブツができることもあります。
犬であれば、、、
・毛穴の中で細菌が増殖し、炎症が起こる「毛包炎」
・皮膚の浅いところに炎症が起こる「表皮性膿皮症」
・皮膚の深いところに炎症や出血が広がる「深在性膿皮症」
〜症状が出やすい部位〜
・足の先
・腋の下
・お腹
・背中
・しっぽの付け根
主な治療法は抗生物質等の薬物療法ですが、シャンプーや保湿剤を使用して症状を落ち着かせたり、除去食療法なども症状を抑えることが可能な治療方法です。
痒みを感じると、その部位を引っ掻いたり舐めたりしますが、その行為によって皮膚はますます過敏になり炎症が増殖し、更なる痒みへと繋がります。
“痒み”を早期に緩和し悪循環を断ち切ることが治療において極めて重要です。
ブツブツが治りにくい場合は体質や重い病気が影響している可能性が考えられるので詳しく調べてみましょう!

皮膚のアレコレ〜皮膚の赤み〜

 
皮膚に赤みがみられる箇所では血管が拡張して血液が集まっています。
さらに血管から炎症細胞や液体がしみ出るとむくみも起こります。
特にアレルゲンが触れたり病原体が増えているところは、その刺激を受けて赤くなることがあるようです。
Q 何が原因?
①病原体 / 酵母(マラセチア)、細菌(ブドウ球菌)
→皮膚や耳道に感染する病原体が検査によって発見された場合は、症状に合ったシャンプーによる薬浴療法を行なったり、ひどい時には抗生物質等の治療を実施します。
②アレルギー / 体の外から侵入したものに対して、免疫が過剰に反応する状態
直接的な原因となるアレルゲンだけでなく、体調や皮膚の状態、遺伝的なアレルギー体質なども発症の要因として考えられます。
皮膚の赤みが急に現れた場合は、その時に口にしたものや、触れたものなどをよく思い出してみましょう!
赤みが治りにくい場合は病院で診察を受け、症状に合った検査や治療を行う必要がありますので、お気軽にご相談ください♪

皮膚のアレコレ〜正常な皮膚〜

犬や猫の皮膚は沢山の毛で覆われています。
人は汗を流しますが、犬や猫の汗はほとんど目にみえません。
このように人の皮膚と犬や猫の皮膚にはいくつか違う点があります。
〜表皮が薄い〜
犬や猫の表皮の厚さは人の半分以下の薄さといわれています。
表皮は約3週間(20〜25日)かけて成長しており、最終的には層状の角質になって1枚ずつゆっくりはがれ落ちます。
表皮が薄い分、豊富な被毛によって体を外界から保護することが出来ます。
🐾 夏に向けてサマーカットをする子が増えますが、紫外線などの影響を受けやすくなるので日差しを避けたお散歩や洋服を着せて皮膚を保護するのもオススメです
〜下毛が生えかわる〜
これは日照時間の長短と気温の高低が毛の成長サイクルに影響して起こります。
しかし、室内生活が多い場合は毛の成長サイクルが不規則になり、日照時間や気温を問わず、生えかわりがみられる可能性があります。
🐾 こまめにブラッシングをして、日頃から皮膚の状態をチェックしてあげましょう!
〜皮膚のpHが違う〜
皮膚のpHは個体差がありますが
人の皮膚 / pH4.8程度 、猫の皮膚 / pH6.4程度 、
犬の皮膚 / pH7.4程度 とされています。
一般的に皮膚はpHが高くなる(アルカリ性に傾く)ほど細菌は増殖しやすい為、犬で皮膚の細菌感染症が起こりやすい理由の1つとも考えられています。
🐾 その時の皮膚の状態に有効的なシャンプーを選択することや効果的な頻度で行うことが重要です

デンタルケア

飼い主さんのお悩みで多いのが…
「 口に触らせてくれない」「 歯みがきが出来ない」など歯みがきが上手に出来ない理由は様々です。
 
「 歯みがきを無理やりしてしまった 」「歯ブラシの当て方が強くて痛い 」などが原因になっていることが多いようです。
焦らず、無理せず、少しずつ、
愛犬との歯みがきタイムを楽しみましょう♪
〈 ポイント 〉
☆ 歯周病について知りましょう!
 歯周病によって、心臓・腎臓などの大切な臓器に悪影響を及ぼすことも考えられます。
☆ 口を触る練習、歯みがきの練習をしましょう!
「 口のまわりを触られること = 良いこと・嬉しいこと 」と教えることができれば、歯みがきは愛犬にとって、楽しい時間となります。
☆ 定期検診を受けましょう!
歯みがきが上手にできるようになってからも、綺麗な歯を維持することが出来るように定期的に歯科検診を行うことが大切です。
お気軽にご相談下さい♪

熱中症

長い時間、換気できない高温な場所にいたり、高熱になるものに長時間さらされたりすると、体温調節ができなくなり体の熱も上昇してしまいます。
そうなってしまうと、うまく呼吸ができなくなったり、脱水を起こしたり、体の血液が上手く循環できなくなるなどの症状やショック症状を起こし、死に至ることもあります。
とくに犬や猫は人間のように全身で汗をかき、体温を下げることのできる動物ではなく、呼吸による換気が唯一体温を下げる方法であるため、体温が高温になるとなかなか体温を下げられず、熱中症になりやすくなります。
〜症状〜
高体温で呼吸が速く、口を開けてハアハアし重傷になると粘膜の充血、意識レベルが下がり、
 《低血圧・ショック状態・神経症状》を呈します。
〜熱中症になりやすい犬種〜
・パグ、フレンチブルドック、ブルドック、ペキニーズなどの短頭種
・子犬や老犬、療養中で体力が低下しているワンちゃん
・肥満傾向のワンちゃん
・心臓や呼吸器に病気を抱えているワンちゃん
熱中症が疑わしい時には動物病院に受診しましょう!

手作りご飯〜メリットと注意点〜

《メリット》
□安全性→ドックフードにはたくさんの企業から販売され色々な種類があります。その原材料が本当に安全な物か腐敗を防ぐ添加物が無害なのか完璧に調べるのはとても大変です。
□体質改善→わんちゃんは飼主さんが与えた物しか食べることが出来ません。「涙やけがなかなか治らない」「体調が悪い訳じゃないのに毛艶が悪い」など当てはまるようならドックフードも原因の一つであることがあります。
《注意点》
□栄養がバランス良く含まれているか
「炭水化物」→米、小麦、芋類、トウモロコシなど
「タンパク質」→鶏肉、牛肉、豚肉、卵、魚類、豆腐、豆類など
「脂肪」→オリーブ油、ごま油、キャノーラ油、亜麻仁油など
上記の三大栄養素+ビタミンやミネラルが必要。
□食べさせてはいけない物が入っていないか
ネギ、ニラ、ニンニク(大量)、チョコレート、ぶどうなど
煮汁の中にもその成分が含まれるので気をつけましょう
□量は適量か
少なすぎれば栄養不足で痩せてしまい、与えすぎれば当然太ります。
ドックフードから移行していく過程で毛艶や排泄物の状態、体重の増減などに気を配りましょう。

しつけ〜吠えグセ〜

犬が吠えるのには必ず理由があり、私たちと同じように犬も吠えてさまざまな感情を表現しています
ただ吠え方次第で周囲に迷惑がかかってしまうので「なぜ吠えるのか」原因をみつけ、吠える行為を減らしていきましょう!
〈 主な理由… 〉
・おねだり…散歩に行く時やご飯の時、かまってほしい時に吠えて要求する
・興奮…ちょっとしたことでハイテンションになり、よく動き、しっぽを振りながら楽しそうに吠える
・退屈…退屈するあまり、喜怒哀楽が感じられない一定のトーンで吠え、時々 遠吠えもする
・分離不安…依存心が非常に強く、飼い主さんなしではいられず寂しそうに高い声で鳴く
・怖がり…人が近づくと後ずさりながら吠えたり、飼い主さんの足の間から吠えたり、自分の身を守るために吠える
・攻撃…自分のテリトリーに入ってくる刺激に敏感で攻撃的になって吠え続ける
吠えを少しでも防ぐ為に日頃から楽しく遊んで十分にエネルギーを発散させてあげることが大切です
🐾公園や広場での遊び
ロングリードを使って思い切り走りまわらせたり、ボールを使ったり、他の子と遊ばせてあげましょう!
🐾室内での遊び
・引っぱりっこ…ロープやオモチャなどをくわえさせて前に引っぱったり、左右に動かしたりするとより楽しめます
・宝探し…好むフードなどを布の下などに隠して嗅覚を使って探させます
・ボール遊び…動くものを追う習性を持っているのでボール遊びも大好き!気づいた時に遊んであげましょう
・簡単なエクササイズ…比較的簡単にできる「オテ」「オスワリ」などを取り入れて頭を使って集中させるのも良い方法です
たくさん遊んで気が済んだころを見計らい「オスワリ」「フセ」などでクールダウン。
終わりのけじめとして「オシマイ」と言ってやめましょう
遊びに慣れてきたらバリエーションは増やしたり、オリジナルの遊びをつくってみるのもいいですね

歯周病

犬や猫で最も多い歯の病気は 『歯周病』です。
歯周病は歯の表面の汚れだけでなく、歯周ポケット(歯と歯茎の間)に細菌が繁殖する「感染症」です。
実際に3歳以上の犬・猫の約80%は『歯周病』であるといわれており、加齢に伴い発生率は高くなります。
また、小型犬は顎に対して歯が大きかったり唾液量が少なかったりする為、大型犬よりも『歯周病』の発生が多くみられます。
歯垢の約70%〜80%は細菌でできていて、この細菌が繁殖し炎症を起こし歯茎の腫れ・痛み・口臭の原因となります。
やがて炎症が進行し、歯周ポケット(歯と歯茎の間)を形成します。
このポケットに歯垢が溜まると炎症は更に深い所に進み、歯がぐらぐらするようになります。
ぐらぐらの歯は土台(歯周組織)が破壊されているので、元の状態に戻すことは困難になってしまいます。
『歯周病』が進むと…
痛みが生じて食事がしづらくなるというだけでなく顎の骨が折れやすくなったり、原因となる細菌が肝臓・腎臓・心臓などの全身の病気を引き起こす可能性もあります。
その為、『歯周病』は早期発見と日頃のデンタルケアが大切です。

誤食事故

イベントが多いこの時期は忙しく過ごしてるうちに手の届くところに食べてはいけない物を置いてしまったり、わんちゃんねこちゃんに慣れていない来客が人の物を与えてしまったりなど、普段の生活との少しの変化が誤食事故につながります。
 
事故が特に多い物をまとめてみました!
◽︎ポインセチア→葉と樹液には「フォルボール」という毒性成分が含まれていて、誤って食べると量にもよりますが下痢・嘔吐・皮膚炎を起こします
◽︎プレゼントのリボン→遊んでいるうちに飲みこんでしまえば胃や腸に絡まり腸閉塞や腸壊死を引き起こしてしまいます
                                   
◽︎鯛やチキンの骨→噛み砕いた骨が刃物のようになって内臓を傷つけます
                            
◽︎楊枝・串物→そのまま飲みこんで内臓を傷つけます
◽︎ケーキ・チキン→消化不良で下痢・嘔吐を起こします
◽︎おもち→人と違ってあまり噛まずに飲み込むので、のどに詰まらせてしまいます
◽︎ツリーの飾りや電気コード・電球など→ライトアップに使う電球や電気コード類はペットがいたずらして怪我や火傷、感電する恐れがあります。
割れやすい飾りは万が一飲みこんでしまった場合、消化管を傷つけたり腸閉塞を起こします    
〜大切なのはいたずらが出来ない・しない環境にしておくこと〜
○料理を出す時はテーブルの真ん中に置くなどの安全対策や食べ終わった後もすぐに片付けましょう
 
○目を離す場合にはゲージやクレートで過ごすのも良いですね
 
○誤食は散歩中にもあるので夜間は懐中電灯を持ってしっかりとチェックしましょう!
わんちゃんねこちゃんの安全対策をしっかりしてお過ごしください

漢方

高齢ねこちゃんの治療症例のご紹介です。
りーちゃん(23歳)
今から約1年前、高齢による脊椎疾患の為に、後肢マヒ・排便困難の症状が現れていました。
病院での漢方治療やレーザー治療により、後肢の動きや便の出方も良くなり、現在は元気も食欲もあります。
後肢マヒはありますが、便も自分で出来ています。
いつまでも元気で居て下さいね!

しつけ〜甘噛み〜

愛犬の甘噛みに理由がある事を知っていますか?
①歯が生え変わる時期でかゆい
→犬は生後数カ月から歯の生え変わりの時期になり、かゆくて何かを噛んでしまう事があります。
こういった場合は叱らずに、噛みごたえのあるコングなどのおもちゃで噛みたい欲求を発散させてあげましょう
②ストレス
→人間と同じで犬もストレスを感じます。ストレスを感じると噛んだり吠えたりといった行為が増えるようです。こういった場合も叱らずにストレスの原因を考えましょう。
十分な散歩をしていなかったり、あまり遊んであげていない等、心当たりはありませんか?
愛犬との時間を大切につくりましょう!
③遊びの延長
→本来なら子犬同士でじゃれあっているうちに加減を覚えますが相手が人間だとそうはいきません。
自分が噛まれる事を知らないので甘噛みを続けてしまいます。手などを噛んだらすぐ大きな声で「ダメ」「痛い」と言い遊びをやめ、愛犬がその動作をやめたら、再びおもちゃを与えて、遊んでいたら褒めておやつをあげましょう
!NG!間違った叱り方
・マズル(鼻先)をつかむ
・「叩く」「蹴る」「殴る」
・目を見て叱る
さらに興奮して暴れたり、人間の手が怖くなったり、人間に触られるのを嫌がるようになってしまうのでやめましょう

手作りご飯

最近は愛犬の健康の為に手作りご飯チャレンジしたいという声をよく聞きます。
今回は与えてはいけない食材や手作りご飯のメリット、デメリットをご紹介します。
〜与えてはいけない食材〜
 
◽︎香辛料・唐辛子・こしょう・マスタード
◽︎アロエ・ジャガイモの芽・玉ねぎ・長ネギ・ニラ
◽︎火を通した鶏肉の骨
◽︎カフェイン(お茶、コーヒー、紅茶)
◽︎たこ・いか・かに・アルコール
◽︎チョコレート・ココア・ぶどう・レーズン・牛乳
手作りご飯のメリット
・水分が食材から取り入れやすい
・旬の食材を取り入れることができる
・素材によっては生で与えられ、酵素を摂取できる
・年齢や体質を考慮した食事を与えることができる
・新鮮な食材を選んで与えることができる
   (保存料を取らなくてすむ)
・アレンジ次第で人も同じ食材の料理を食べることができる
手作りご飯のデメリット
・保存の問題
・栄養バランスの気遣い

歯について〜お口の健康チェック〜

下記に一つでも思い当たる症状があれば、歯垢や歯石が原因で歯肉炎や歯周病になっているかもしれません。
◽︎ 口臭がひどくなっていませんか?
◽︎ 歯茎からの出血や、歯茎が赤く腫れたりしていませんか?
◽︎ 歯の根元に歯石(茶色っぽい汚れのかたまり)が付いていませんか?
◽︎ よだれやくしゃみ・鼻水が増えていませんか?
◽︎ しきりに口を気にして、引っかくような仕草はありませんか?
◽︎ 固い物を食べなくなったり、ご飯を食べにくそうにしていませんか?
わんちゃんやねこちゃんは虫歯にはなりにくいのですが、歯周病は非常に多く、症状が進むと歯にひどい痛みが出るだけではなく、お口の中の菌が体中を巡り、肝臓・腎臓・心臓などの全身性の病気を引き起こす可能性もあります。
今はまだ当てはまらない子も、すでに症状が出ている子でも、お口のデンタルケア(主に歯磨き)を日課にすることで症状を軽減したり、予防にも繋がります。
大切な愛犬、愛猫のお口をチェックしてみましょう!
〜チェックするときのポイント点〜
⚫︎慣れた環境で落ち着いている時に
⚫︎時間をかけてしまうと、飽きてきたり嫌がりやすいので時間は短く、日を分けて行う
⚫︎ごほうび(少量のおやつやフードなど)を上手く使いながら、少しでもお口を触らせてくれたらよくほめてあげる
⚫︎一人で無理せず、協力してくれる方がいれば二人で行う
⚫︎前から急に触ったりすると怖がって噛み付いたりする場合もあるので、後ろから優しく触る
⚫︎ねこちゃんは怖がって爪で引っかいてしまう場合もあるので、体をタオルで包んで、なるべく手足が出ないようにする
定期的にお口の中をチェックすることで、病気や異常を早期発見出来るようになります。

お知らせ

2013年8月28日

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お問い合わせ

Tel : 022-000-0000

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